みなさんこんにちは。皆さんは「MapCrunch」というサイトをご存知でしょうか。簡単にいうと、世界中のGoogleのストリートビューをランダムに見ることができるサイトです。これ、結構、対面でもオンラインでも、日本語の授業で色々使えたのでご紹介します。ちなみに私は、台湾の日本語教師の阿部先生のツイートで知りました。阿部先生、いつもありがとうございます。
なぜ「MapCrunch」?
Googleのストリートビューといえば、GoogleMapの中にあるやつです。黄色い人をストリートに移動させてみるやつです。ただ、あれを使う時は、ある程度場所を限定してみますよね。GoogleEarthでもっとリアルにストリートを見たこともありますが、パソコンのスペックが少ない学生さんには重すぎるサイト。活動に少々時間がかかりました。だから、対面(スマホも問題なし)でも、オンラインでも、「サクサク、ランダムに色々な景色をみたい!」「ちょっと普段絶対行かないだろうなというところを覗き見したい!」学習者に自分で言えそうな場面を探してほしい!という場合におすすめです。
いつ使うのか?
私が授業で使ってみた内容は二つ。「色々な場所を説明することができる!」というCan-do設定で、一つ目は「〇〇があります」「〇〇がいます」と描写する時。二つ目は目に入ったものを形容詞を使って描写する!という内容です。他にも、日本の建物の中に入れるので、ポスターを読む、看板を読む、食べ物を探すとか色々できます。「ここはどこですか?」と単純にきくのもありです。生教材ですが、初級から中上級まで色々使えそうです。
使い方とコツ
基本的にひたすらこの緑のボタン「GO」を押すと色々な場面に変わるので、学生さんはそこを押してテレポートしてもらいます。デフォルトでやっても全然OKなんですが、どうも屋外の緑が多いところによく飛ばされる気がします。あとは高速道路のようななーんにもないところにも!
学生:「先生ここはどこですか」
私:「。。。。。」「何もありませんね」
という会話になってしまいます。
コツその1
オプションから設定を変えて室内へ。 一つ目はオプションから JapanとIndoorを選ぶ(下記のスクショ参照)と面白い所に連れてってくれますよー。室内というのがとても面白いです。普段行かない建物の中に連れて行ってくれます。ストリートビューだからそのまま建物内を徘徊したりできて面白いです。(上の図のような矢印がでますから、それを押すと前進したりできます)レアなとこにも飛ぶので、「ここどこー」「わかりません」とか言いながら、学生さんが喜んでました。わからなければまた「GO」を押して次の場面へ。
「Indoor」のチェックボックスを外すと街の中や、どこかの家の前とかにも飛ばしてくれます。ちなみに、日本のどこかの家の前に、軽四の車が駐車されていて、「日本の車は小さいですね」と学生さんが呟いてました。
コツその2
Mapをみながら色々な場所を見る。上の図のMapという所を押してください。そうすると、場所+マップが下記のように表示されます。だから、自分がどこにいるかわかるんですね。下記は室内のゴルフの打ちっぱなし場でしょうか。こんな普段絶対いかない、日本語のクラスでは紹介しないような場所を覗けるのも魅力だと思います。また、Search the mapの所に場所の名前を入れると行きたいところもサーチしたりすることができます。「先生の家はどこですか」などと聞かれました。さすがに実家は見せられませんが、町の名前を入れて紹介することもできました。
あたえすぎない教材探し
最後に、MapCrunchはサイトのリンクをシェアするだけで、スマホでも、タブレットでもPCでも簡単アクセス。学習者さんが活動スピードや内容を選択していくだけなので、簡単でおすすめです。
私は教材作りの沼にハマると全然抜け出せないタイプです。作ってる時は楽しいんですが、やりすぎてしまうことが多々あります。自分の教材を振り返ると、今までとてもコントロールをしすぎた教材を作りすぎたなーと。こちらがとにかくたくさんの写真を提供して練習させるとか。学習者さんが言える単語が入った写真のみを使うとか。学習者さんの好きな食べ物や写真しか入ってない「日本の観光地マップ」とか、結構カスタマイズして作り込みすぎたんですね。でも、MapCrunchのように、学習者が選択できたり、自分で言えそうかどうか判断しながら練習するのってもっと記憶に残るし、必要な力なんじゃないかなと思いました。また、あえて、わからない場面に遭遇させてチャレンジさせるのも大事だなと思いました。
今回、MapCrunchを使ってペアーで活動をさせましたが、みなそれぞれ違う場所に行くんです。わからなかったら、「先生これはなんですか」「どこですか」「先生これ見てー」など質問やコメントはペアーによってバラバラ。それぞれが、面白い場所を探しながら、何ていえばいいかわらかないと苦戦しながら、日本語を話していたのが印象的でした。
一つの正解をもとめて、全員が同じ構文を声を揃えて言わなくてもいいんじゃないかなと思いながら、あたえすぎない教材を探し続けたいと思います。ちなみに、私が単に教材作りの沼から卒業したいと思っているのは秘密です。