この記事は2020年11月26日 に書いたものです。
みなさん、こんにちは。日本語講師のHinakoです。突然ですが、みなさんの学生さんは日本語でタイプができますか。私のクラスはゼロ初級なのですが、すでに、自主的にPCやスマホに日本語のキーボードをインストールしてちょっとできる子もいますが、全くできない子もいます。
1.ゼロ初級クラス 日本語タイピング調査結果
そこでクラスでアンケートをとってみました。
大体みんな調べて、スマホやPCにキーボードを入れてタイプはできるようにしてるみたいです。でもそんなことも知らない子も20%。そして、なんとタイプ練習をしたい子が100%!!対面の時もそういえば、適当にスクリプトをタイプして提出させていました。もちろんできない子は手書きもOKにしてましたが。丸投げもいいとこですよね。
この調査の後。実際私が作ったQuizizzの「ジブリでタイプPractice」をやってもらいました。結果は、正解率が悪い!!半分ぐらいしかできてませんでした。答えがわかっても、タイプのスピードが遅く時間切れで途中でタイプが終わってる子も。これはやばいんじゃないか!?もっとタイプ練習させないと焦りました。
2.なぜタイプをさせる必要があるのか
1.タイプ関係の質問がくる。 学生さんから、1)どうやって日本語キーボードをインストールするのか、2)小さい「つ」はどうやってタイプするのか、質問がよくありました。
2.現実社会では、マウスで字は書かせない。オンラインクラスになって、クラス活動でも、書くことが少なくなり、Jamboardなどを使うと、マウスで書いてる子もいるからまあ読みにくい!タイプのほうが見やすいなと思っていました。現実的にマウスで字を書くことなんてないし、早くタイプする方法を紹介しないとと思いつつ後回しに。。ごめんなさい。学生さん。
3.作文のタイプミスが多い。中級クラスに上がると作文提出はおそらくほとんどタイプしたものになるんじゃないでしょうか。しかし、中級なのに、タイプミスが多くて、作文の採点が大変!内容が入ってこない時もあるぐらい、一つ一つの単語のタイプミスが多かったこともありました。
4.今後、生活レベルでタイプがもっと必要になる。これは私の予想ですが、今後色々な書類がもっと電子化されて、増々タイプスキルが必要になると思います。たとえば、GoogleFormのアンケート。ちょっとした入力が全部タイプにかわるんじゃないかなと予想してます。
5.日本語でのWEB検索スキルがあがる。中上級レベルにいけば、日本語のWEBで色々調べて考えを書いたり、ディスカッションしたりしますよね。タイプが正確に早くできるようになれば、WEB検索も早くなるし、もっと知識がひろがるんじゃないかと思います。
6.JLPTも作文が追加されるかも!!(ただの予想) IELTSやTOEFLといった英語の試験は、口頭試験も作文試験もありますよね。JLPTももしかしたら将来的にそういうのを増やしていくんじゃないかなと。勝手に予想しています。
3.ジブリでタイプPractice をやらせてみよう。
Ghibli Typing Practice for beginners Level 1- 9 / ジブリでタイプ練習(初級編)レベルは9 段階!!できたら、 いいね💓してみよう!! Like the quiz when you’ve done!padlet.com
初級でレベルを9レベル作ってQuizizzの問題を作ってみました。これは編集不可のファイルなので、Remakeしてご自由にお使いください。下記Remakeの仕方です。Remake後は、1)時間がある場合は、クラスでライブ(Start a live quiz)をさせるのもいいかもしれません。また 2)リンクを宿題のリンク(Assign homework)に張り替えて、冬休みの宿題として出すのもOK. 無料なら締め切りを設定する必要がありますが、100名のアクセスまでいけますよ。
問題作成にあたり、単純なタイプ練習はやめようと思いました。理由は、タイプを打つときは、何かしらの文章を頭で考えてるのが想定されるからです。そこで、見てるだけで楽しいというか、何度みても楽しいという理由から、ジブリさんの無料の絵を使わせていただいて、会話形式のタイプ練習にしました。各レベルの問題数は6つだけ(最後の総まとめ問題をのぞく)。これは向後先生のセミナーで聞いたのですが、初級は「スモールステップで成功体験」がとても大事!!だからタイプも少しづつ、簡単なのから難しいのへ小さいステップで全部で42問!そして総まとめで同じ問題を25問だして確認という形にしました。実は、Quizizzで全体公開になってるから、だれでも「ジブリ」って検索すれば、すぐ探せます。なんならコピーして自分なりに編集することも可です。
私はこれを冬休みの宿題か自主学習の一つとして学生さんに渡そうと思っています。だから、わざわざPadletにくっつけました。理由は、学生さんにプロセスを追っかけてほしかったから。どこに向かって、あとどのぐらいしなきゃいけないのか、「過程」を見せるのは本当に重要なこと。もちろん、自主的にさせるので、学生さんたちの頑張り次第ですが、彼らを迷子にしてはいけません。
4. まとめ
これを作るにあたり、Quizizzの宿題としてTwitterで先生方にお試しを呼びかけました。先生方の回答を見ることで、追加しなきゃいけない答えもあったり、修正できました。ご協力してくださった先生方本当にありがとうございました。うれしいことに、タイの大学のばらじゅん先生が学生さんたちに試してくださったりもしました。こういう実際の現場の声は本当に貴重です。現在まで、62名の方が試されましたが、本気でやってた先生が印象的だったことが1つ。もう一つはその本気の先生に紛れて、ばらじゅん先生の学生さんが上位にくいこんでいたこと。すごいスピードだとおもったら、3回もトライしてた!!こうやって何度もすることで、スピードと正確さをネイティブ並みに身に着けていくんだなと感動しました。
もちろん、最初はひらがな、カタカナ、漢字、ちゃんと手書きで書かせるのはとても必要なことだと思います。私の学生さんもそうです。書いて認識、覚えるという方法もとても役に立ちます。でもたぶん慣れてきて、ちゃんと読めるようになってくるゼロ初級3か月目ぐらいを目安に、初級でもどんどんタイプ練習させてみるのも悪くないと思いますよ。