2021年6月29日 01:13
みなさん、こんにちは。日本語講師のHinakoです。
今回は、もう一度Jamboardをちゃんと使いたいというローカルの先生の声があったので、Jamboardについて整理してお話したいと思います。こちらは私が中の人と講師をしているローカルのシェア会の補足記事になります。
Jamboardを使ったことある先生も、はじめての先生も、私が実際授業でつかったものを10個ほどご紹介します。これをなぜ使ったのか、どうだったかなどの解説していきたいと思います。
Jamboardなんて作ってる時間がない、よくわからない
「Jamboardなんて作ってる時間がない、よくわからないわ」という先生にも、テンプレもそのままコピーできるリンクをシェアしますので、ご自身の学生さんに合わせて色々変えて使っていただけるとうれしいです。テンプレは見出しにリンクを張り付けてあります。
Jamboardを使う6つの理由
Jamboardは個人で使わせるというより、グループ活動に使ってます。学生さんにシェアリンクを渡せばすぐにアクセスできますし、中国にいる学生さんも今のところ問題なくサクサク動いて使うことができます。そして何より、付箋に書いたり、付箋を動かすのが楽しいということで、学生さんからいつも楽しいというコメントをもらっています。(注意:私の中国からの学生さんはVPNを使ってインターネットにアクセスしているようです。ご自身の学生さんのネット環境で一度テストリンクを送って確認することをおすすめいたします!)
教師側のメリットとしては、ブレイクアウトルームに行かずに、各部屋での共同作業がリアルタイムで分かるということです。私は反転授業なのでかなり頻繁にブレイクアウトルームを使うのですが、正直時々疲れます。そんな時はJamboardを使って文字でコミュニケーションをとるんです。コメントを各ボードに書くこともいいんですが、私はBitmojiを使ってます。こういうコミュニケーションの取り方もおもしろいですよ。
Jamboardの5つの問題点と対応策
Jamboardは子供でも使えるぐらいですから、できるだけ機能がシンプル化されいるように思えます。でも1)付箋上の字の大きさが統一されない、2)Youtubeなどの動画が挿入できなかったり、3)ハイパーリンクもはれません。また人数も私の経験では4)32人を超えると1つのリンクでは入れない子がいたりします。それから、5)Jambordのファイルから新しいJamboardのファイルにBordのコピペができないのがちょっと残念なところです。
問題の対応策もないことはないです。動画の代わりにGIFを入れればいいし、ハイパーリンクの代わりにQRコードを埋めるとかまたハイパーリンクも開くコツがあります。人数が多いクラスはリンクを2つ用意しておけばいいわけです。それなりの対応策はあるかなと思いますが、かゆいところに手は届かないので工夫が必要です。
ここから下👇テンプレ10個紹介です。
テンプレ1(漢字の練習)
これは漢字のテストの前などにグループで復習するのにつかってます。このテンプレはGenkiの教科書のLesson12になります。テンプレ
【実例】Lesson12までくるとタイプでふりがなをつけられます。でもLesson3など、はじめて漢字が出てくるときはさすがに、マウスでペン機能をつかってふりがなをつけてました。おくりがなが難しいので、私が間違ってるいるところを修正して、学生さんはその場ですぐなおしてもらうようにしています。
テンプレ2(助詞の練習)
助詞の練習はグループで考えるのがいいと思います。こういう問題をさせるときには答えを選ぶ時に必ず理由をつけて選ぶこと!というのをルールにしています。ちなみにカタカナ読めない子は絵をさしてヒントをあげました。
【実例】グループであれかこれかと動かしながらやってました。答えのページを最後につけておくと、終わったら各自答え合わせをしてもらえるのでおすすめです。私は難しいのだけ、とりあげて、そこができたら、すごい!と褒めてます。
テンプレ3 (動詞の分類わけ)
動詞の分類や形容詞の分類の時も使ってます。しかし、これ、本当に一瞬で終わるんです。だから、「助詞の問題に挑戦!3分でできるかな。」とか短い時間で競わせるのもいいですし、個人でだれが一番早く終わるかとか、時間をはかって個人戦にするのもいいかもしれません。または動詞や形容詞の量をたくさん増やすなど、持ち時間に合わせて工夫してください。
テンプレ4 (動詞の分類_手作り付箋)
Genki L13の可能形の導入で使いました。動かす動詞の字の大きさをそろえたかったり、小さく作りたかったりしたい場合は自分で付箋を作るというのも手です。でも作るの面倒くさいです。。
テンプレ 5 (形容詞の分類)
【実例】このアクティビティーも早くおわっちゃうんで、もう少し量があったほうがいいかもしれません。すぐに終わって、みんなブレイクアウトルームで雑談してたんですが、グループ4だけは、意味も英語で書いてました。
先生に言われたことだけをするのではなく、自分で課題を見つけてするというのは本当にすごい!こういう自立性をどんどん身につけてほしいです。
この形容詞の分類は香港のシェア会でJFの斎藤先生も同じようなのをしてたのを覚えています。他にもアイディア盛りだくさんですよ。
テンプレ6(語彙の練習:ピクショナリー)
語彙って本当に一番先に知っててほしいといつも思います。というのも語彙がわからないと、その後の活用でつまずき、会話も語彙を探しながら話すもんだから、もう学生さんの頭はパンパン。先にこういうアクティビティーで語彙定着を確認してから、アウトプット練習に進むと効果的かなと思い使ってます。
一番簡単なのは、ピクショナリーというゲーム。先生もこの白いテンプレを用意するだけ! やり方は、1)グループの一人が、語彙リストの中から1つ選んで絵をかく 2)グループの人がそれが何か日本語で当てる。おわったら、次の人と、何個か書いてもらいます。その日の活動によって、動詞を全部してくださいとか、形容詞を全部してください。などと細かく指定してもいいと思います。注意事項は、書いたら恥ずかしくなって消しちゃう子がいるので、消さずにたくさんする事を目標にやらせるといいと思います。これはもうテンプいらないと思うんですが、一応。。ただ部屋番号だけある白いボードをまるなげです。
【実例】
テンプレ7(引っ越しアクティビティー)
これは誰の〇〇ですか。(Genki p.79) これもすぐにおわっちゃいますが、やっぱり物を動かして段ボールに入れるのが楽しいようです。
テンプレ8(冷蔵庫アクティビティー)
【実例】
私のクラスはカナダからだけではなく色々な国から参加しています。国にある食べ物が色々違うので見せてもらって面白かったです。ちなみに、アーモンドミルクのサイズは韓国はすごく小さいのに、カナダのはものすごい大きいから比較して面白がっていました。
テンプレ 9(美術館アクティビティー)
【実例】
初級なのによく考えてくれました。ゴッホの部屋の名前が「ねむい」「寝室」ってかなり雑な名前ですが、最後に「鍋パ」が出てきてびっくりでした。Genius Hour Projectの時、自分で勉強した時に覚えた単語だそうです。
テンプレ10(GIFてんこ盛り)
これもすぐにおわっちゃうんですが、うけがよかったです。そもそも私のクラスはカメラオンは強制できないので朝のクラスはほぼカメラオフ。対面の時は、何をしていますかとジェスチャーゲームで楽しんでましたが、それもカメラオフでは見えず。。GIFを使って動きを出しました。目がチカチカしないでもないですが、たのしかったようです。
4. 作成時の注意
注意事項は4つ
1. グループワークでちゃんとみんなが付箋を動かすように最初に説明しておくこと。中国人の漢字が得意な子がほとんど全部やってしまったグループがありましたので注意です。
2.ブレイクアウトルームに分けて、ルーム番号が、ボード(ページ)番号だと分かりやすくするために、付箋で書いておいたほうがいいですよー。グループ2の人が3のボードを動かしていて、グループ3の人がゴーストだ!と爆笑してたこともありました。
3. シェアリンクも編集できるものを。まちがってViewのみをしたら、「先生動かせません」とブレイクアウトルームからHelpボタンが多発した事件がありましたので注意。
4. 子供もそうですが、もう動かしてほしくなところを動かす学生さんは絶対にいますから、背景固定も必須です。背景固定方法はこの先生のYoutubeがとてもわかりやすいです。この先生、本当に何だろう、いつかお会いしたいと思えるキャラクターがにじみ出てるのでおすすめですよ。
5. まとめ
ひらがなやカタカナの練習で使っていらっしゃる先生、あります。います系も多いです。Canvaの背景を使うのもよし!
Wakeletを使ってる先生、Wakeletの検索でJamboardと入れてください。もうたっくさんの先生がテンプレシェアしてますよ!!ありがたいとしかいいようがありません。
最後に一番大事なことを言います。
Jamboadを使う最大の理由は、協働作業!ラーニングピラミッドでもわかると思いますが、ラーニングというのは人に教えることで学びが最大化、学習定着率も最大化します。みんなで考えて教えあって、みんなで動かして使えるから、だからJamboardなんです!
まあこんなかんじで学生さんは楽しくやっています。是非テンプレを改造するなりして使っていただけたら嬉しいです。
参考文献